フランスの情報・資料集「e-dico フランス」

リサーチをしながら拾い集めた情報を、短くまとめた電子フランス辞書(dico)です。「イーディコ」と読みます。カッコ内に出典を明記し、そのあとに個人的なコメントを記入しました。

Eco エコロジーな航空機

エアフランスは、CO2の排出量を半分に減る航空機の試験飛行をトゥールーズとパリの間で行いました。これは、バイオ燃料、機体の軽量化、飛行軌道の最適化などによりCO2の排出量を減らす試みです。 本格的な運用は2020年以降になる見通しです。
(2011年10月14日 le Figaro

Education 教育

世界大学ランキング

イギリスの教育専門誌「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)」が発表した世界大学ランキングで、 フランスからは、高等師範学校(Ecole normale supérieure)が59位、エコール・ポリテクニック(Ecole Polytechnique)が63位と、上位2つはグランゼコールでした。

続いて、パリ第6大学(84位)、リヨンの高等師範学校(141位)、パリ第7大学(141位)、合わせて5つの教育機関が選ばれました。
(2011年10月6日 ル・フィガロ

教師の数が少ないフランス

経済協力開発機構(OECD)の統計を分析した首相の調査機関CASによると、生徒100人当たりの教師の数は、6.1人と、OECD加盟国のなかでも最も低くなっています。 これは、スイス、ギリシア、ポルトガルなどが9人を超えていることを見ても、かなり少なくなっています。なかでも、小学校と高校は、100人の生徒に教師5人と落ち込んでいます。

この数字は、2007年の調査によるものですが、その後、公務員の削減が進められており、教師の数はさらに少なくなっています。

(2011年2月16日 le Figaroの記事に掲載されたCASの資料

Emploi 就職に有利なエンジニア学校

大学やグランゼコールを卒業した若者の就職状況を調査した管理職雇用協会(Apec)によると、2010年は71%が就職し、前年に比べて7ポイント増えました。 なかでも、グランゼコールのエンジニア学校の卒業生は78%が就職し、前年よりも14%増えました。続いて、商業学校卒業生が76%、大卒は65%でした。

平均年収は、エンジニア学校卒が33300ユーロ、商業学校卒が32800ユーロ、大卒が26500ユーロです。
(2011年9月28日 Le Figaro)

Enfant 3歳以下の子どもたち

国立経済統計研究所が発表した「2011年フランス経済情勢」に関するフィガロ紙の記事によると、3歳以上の子どもが平日に両親(特に母親)と過ごしている割合は、63%に上ります。 保育ママ(assistante maternelle)に預けられているのは18%、保育園など集団施設に預けられている子どもは10%にすぎません。
(2011年2月23日 Insee"Tableaux de l’économie française 2011"からフィガロ紙)

この数字の背景には、子どもの預け先が見つからず就職できない女性たちがいます。フランスでも保育園不足は深刻な社会問題です。保育ママや保育園の種類を増やし、様々なニーズに応えようとしています。息子が通う保育園では、保育士の資格を緩和することや、受け入れる子どもの 数を増やそうとする施策に対して、保育士がたびたび抗議行動に参加しています。

Entreprise 仏広告大手堅調

広告大手Publicis Groupe (ピュブリシス)は、2011年の総売上が前年より7.3%増えて58億1600万ユーロ、2011年の純利益は前年より14.1%多い6億ユーロに達したと発表しました。

フィガロ紙によりますと、同グループは既に、ロンドン・オリンピック、サッカーのEURO2012、アメリカ大統領選挙などの広告を受注していますが、フランス大統領選の広告は手掛けない意向です。
(2012年2月8日、Publicis Groupele Figaro

Enquête パリの管理職が夢見る都市

管理職向け雇用サイトCadremploiによりますと、パリの管理職の53%は首都の住宅難、交通事情、物価高などに不満をかかえており、10人中8人は今後3年以内に地方都市への移住を考えているということです。 移住先として最も人気が高いのは、大西洋に面したボルドー、次いでナント。フランス第二の都市リヨン、トゥルーズ、モンペリエが続きます。管理職の多くは給料が下がっても、海や山に近く、公私のバランスがよくなりそうな都市を夢見ているそうです。

(2015年9月2日付 フィガロ紙)

Environnement 環境

7月から環境保護強化

2016年7月1日から、スーパーのレジや商店、マルシェなどで配布される使い捨てプラスチック袋が禁止されます。 環境省によりますと、2017年1月からはレジだけでなく全面的に配布禁止となり、野菜、果物、チーズ、肉などを入れることが できるのは紙袋か、あるいはコンポスト可能なバイオベースプラスチック袋のみ認められます。

また、パリ市によりますと、1997年1月1日以前に車両登録した一般乗用車と、1997年10月1日以前に登録した商用車、 1999年6月以前に登録した二輪車は、平日8時から20時までの走行が禁止されます。
(2016年7月1日 環境省パリ市

Environnement 環境にやさしいフランス企業

イギリスのNGO Environmental Investisment organisationがヨーロッパの大手300社の二酸化炭素排出量を調べたところ、 フランスの企業で排出量が最も少ないのは、保険大手のアクサ(Axa)、大手銀行のクレディアグリコル(Crédit Agricole)、 ロレアル(l'Oréal)。 続く4位は、高級品大手モエヘネシー・ルイヴィトン(LVMH)、7位は自動車大手のルノー(Renault)で、両社ともにヨーロッパの同業者のなかで最二酸化炭素排出量が少ないということです。 調査の対象になった二酸化炭素排出量は、生産の過程や輸送によるもののほか、電気の使用など間接的な排出も含まれています。
(2011年4月26日 Environmental Investisment organisation)

Epargne フランスの人気貯蓄預金

フランスの預金供託公庫(Caisse des dépôts)によりますと、貯蓄預金LivretAと持続可能な開発貯蓄預金LDD(Livret de Développement)の2011年の預金額が2869億ユーロとなり、2008年以来最高額を記録しました。
(2012年1月23日 Caisse des dépôtsの報道発表)

Livret Aは、フランスで最も人気がある非課税貯蓄商品で、最高預入限度額は15 300ユーロ、金利は2.25%(2012年1月現在)。LDDは、成人納税者を対象にしたもので、最高預入限度額は 6 000ユーロ、金利はLivret Aと同じです。 このほか、フランスの貯蓄商品にはassurance-vieもあります。

Espérance de vie フランス人の平均寿命

国立統計経済研究所(Insee)によると、フランス人の平均寿命は、15年前に比べて男性が平均5歳、女性が4.4歳延びました。 しかし、社会階層による格差が見られ、男性の管理職の平均寿命が82歳であるのに対し、労働者は76歳と6歳の差があります。 女性の格差は3歳にとどまり、管理職が87歳、労働者が84歳です。
(2011年10月5日 Inseeの発表を伝えたTF1の20時ニュースより)

Exportation 輸出が好調な業界

FEVS (ワイン・蒸留酒輸出業者連盟)は、2011年のワインと蒸留酒の輸出が前年より10.5%増えて、100億ユーロを超えたと発表しました。 フランスの貿易黒字額では、航空の177億ユーロに次いでワイン・蒸留酒が86億ユーロに達し、化粧品の83億ユーロを上回っています。

最も輸出されているのは、シャンパン、コニャック、ボルドー産のワインで、輸出先としては、米国、英国、中国となっています。
(2012年2月14日 Fédération des exportateurs de vins et spiritueux、le Monde)

Famille 大統領と複合家族

社会党のフランソワ・オランド氏が大統領に就任しました。

エリゼ宮で開かれた就任式には、オランド氏の現在のパートナー、バレリー・トリルベレールさんは出席しましたが、前のパートナーであるセゴレーンヌ・ロワイヤルさんと4人の子どもたちの姿はありませんでした。

2007年にサルコジ氏が大統領に就任した時は、前妻との間に生まれた息子2人と当時の妻であったセシリアさんの娘2人、大統領とセシリアさんとの間に生まれた息子1人が出席し、 現在のフランスに多く見られる「複合家族(famille recomposée)の典型例としてメディアに注目されました。就任式の朝、BFM TVに出演したロワイヤルさんによりますと、 オランド氏は4人の子どもたちを就任式に招待しましたが、子どもたちは2007年のイメージと比較されることを懸念し、欠席することを決めました。
(2012年5月15日 BFM TV

Femme フランスの女性

Femme セゴレーヌ・ロワイヤルさん入閣

オランド大統領は、地方選で社会党が惨敗したことを受けて、ジャンマルク・エロ―首相を解任し、マニュエル・バルス氏を新首相に起用しました。新内閣も閣僚の半数が女性であるパリテが実現されており、 なかでも、オランド大統領の元パートナーであるセゴレーヌ・ロワイヤル氏の入閣が話題になっています。ロワイヤル氏は、エコロジー・持続的開発・エネルギー相に就任します。 同相は、22年前にも環境相を担い、国民教育相や子ども家庭担当相などを歴任した実力を持つ大物政治家ですが、 前回の組閣では当時オランド大統領のパートナーだったバレリー・トリルベレールさんが反対をしたため入閣できなかったと言われています。 大統領は、女優との新たな恋によりトリルべレールさんとの関係を解消したため、ロワイヤル氏の入閣が実現したようです。
(2014年4月3日 BNF TV)

2011年に注目を集めた女性

世論調査CSAによると、2011年に最も注目を集めたフランス人女性として、ストロスカーン前IMF専務理事の夫人で、ジャーナリストのAnne Sinclaire(アンヌ・サンクレア)さんが25%の支持を得ました。 続いて、現在のIMF専務理事Christine Lagarde(クリスティーヌ・ラガルド)さん(24%)、社会党第1書記のMartine Aubry(マルティーヌ・オブリ)さん(23%)が選ばれました。

調査を依頼したTerrafemina(テラフェミナ)によると、サンクレアさんは夫が性的暴行を働いたとされた一連の司法手続きの間、勇気と粘り強さの象徴と見られていたということです。 中には「理解はできないけれど、勇気がある」という声もありました。テラフェミナの代表は「サンクレアさんの気持ちを分かち合う女性もいたし、彼女の態度や行動に疑問を感じていた女性もいる」と分析しています。 サルコジ大統領夫人のCarla Bruni-Sarkozy(カーラ・ブルーニ・サルコジ)さんは16%と10人中6番目でした。
(2011年12月19日 Terrafemina

クリスティーヌ・ラガルド経済・財政・産業相

国際通貨基金(IMF)の専務理事のポストに、クリスティーヌ・ラガルド経済・財政・産業相が立候補しました。選出されると初の女性専務理事となります。

ラガルド大臣は、1956年パリ生まれ。弁護士を経て、2005年に閣僚入りし、2007年にフランスで初めて女性の経済・財政・雇用相に抜擢されました。
(2011年5月25日)

Fiscalité富裕層の国外移住

俳優のジェラール・ドパルデューが、フランスとの国境から1キロしか離れていないベルギーのネシャン(Néchin)に移住した。

オランド社会党政権が高所得者層に高い税率を課すことを決めて以来、富裕層が国外に移住している。ネシャンを含むコミューンの首長はベルギーのラジオで、ドパルデューの移住の動機も「同様」と伝えている。

ベルギーにはフランスのような富裕税(ISF)や配当所得にかかるキャピタルゲイン税はなく、相続税もフランスに比べて少ない。

フランスでは2013年から年収100万ユーロ以上の富裕層への所得税が75%に引き上げられる。
(2012年12月9日 Le Parisienほか)

Frexit フランスのEU離脱支持は26%

英国の国民投票で、EU離脱票が過半数を上回ったことから、EUの崩壊につながるとの懸念も芽生えていますが、 OpinionWayが6月に公表した世論調査によりますと、フランスで同様の国民投票を行った場合、EU離脱に票を投じると答えたのは 26%にとどまり、51%は離脱に反対すると答えています。

極右、国民戦線(FN)のマリーヌ・ルペン党首は、2017年の大統領選に向けて既に2013年からEUの離脱を問う国民投票を提案してきました。 英国でEU離脱票が過半数を上回ったのを受けて、ルペン党首は再び、フランスでも国民投票を行うべきだと訴えていました。
(参考 2016年6月24日 le Monde電子版 Marine Le Pen exulte et réclame un "Frexit")

Gastronomie 世界遺産になったフランス料理

フランス料理(le repas gastronomique des Français)が、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産のリストにが登録されました。フランス料理の慣習とプレゼンテーションが評価されたそうです。

(2010年11月16日 le Mondeより)

Greve 保育園の園長ストライキ

パリ市の保育園のおよそ半数にあたる430の保育園が、園長のストライキのため閉鎖しました。 園長は、管理業務が増大しているとして、給料の引き上げを要求しています。

(2011年2月1日)

息子が通う保育園も閉鎖しました。これまでは、保育士が待遇改善を求めてストをしてきましたが、管理職にある園長もストをするので驚きました。

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子ども向けのジャズ・コンサート

ヴィレットで開催されていたジャズ・フェスティバルFestival Jazz à la Villetteの最終日、6歳以上の子どもを対象にしたコンサートChut Oscarに行ってきました。4人のジャズマンによる演奏と、Mamajazzとオウムのオスカーがビデオ画面に登場し、1920年から 今日までのジャスの変遷を、その当時の社会経済の動きに触れながら語るというもの。小さな子どもが理解するにはやや難しい内容でしたが、大人には短時間でジャズの歴史を知るよい機会になりました。語りは難しかったものの、有名なジャズのメロデイーを少しずつ聞くことができたので、子どもたちも楽しめた ようです。

Chut Oscar

(2015年9月13日記)

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