フランスの情報・資料集「e-dico フランス」
リサーチをしながら拾い集めた情報を、短くまとめた電子フランス辞書(dico)、「イーディコ」です。このページは、フランス大統領選のニュースをまとめています。
Presidentielles 仏大統領選から6ヵ月
仏大統領選から6ヵ月後、日曜日に発行される新聞JDD は、今大統領選挙を実施すれば第一回投票でサルコジ氏が首位に立ち、決選投票は互角となるとの世論調査を掲載した。
調査はIfopが2007年にも同様の調査を行ったが、当時はサルコジ大統領がロワイヤル氏を第一回投票で3ポイント、決選投票で2ポイントの支持率を伸ばしていた。
今回の調査は、大統領当選直後からオランド大統領に対する失望感が高まっていることを示している。
(2012年10月14日 Journal du Dimanche)
Présidentielles フランス大統領選
大統領と複合家族
社会党のフランソワ・オランド氏が大統領に就任しました。
エリゼ宮で開かれた就任式には、オランド氏の現在のパートナー、バレリー・トリルベレールさんは出席しましたが、前のパートナーであるセゴレーンヌ・ロワイヤルさんと4人の子どもたちの姿はありませんでした。
2007年にサルコジ氏が大統領に就任した時は、前妻との間に生まれた息子2人と当時の妻であったセシリアさんの娘2人、大統領とセシリアさんとの間に生まれた息子1人が出席し、
現在のフランスに多く見られる「複合家族(famille recomposée)の典型例としてメディアに注目されました。就任式の朝、BFM TVに出演したロワイヤルさんによりますと、
オランド氏は4人の子どもたちを就任式に招待しましたが、子どもたちは2007年のイメージと比較されることを懸念し、欠席することを決めました。
(2012年5月15日 BFM TV)
17年ぶりに社会党大統領
フランス大統領選決選投票が5月6日に行われ、社会党のフランソワ・オランド氏が51.67%の得票率で現職のサルコジ大統領を破り、政権交代を果たしました。
オランド氏は、31年前にミッテランが大統領に当選した時に演説をしたバスチーユ広場で、「みなさんは変化を望む人民であるだけでなく、欧州、及びおそらく世界に、我々の価値観、願望、そして変化の必要性をもたらすための流れをつくった」と、勝利の演説を行いました。
投票率は第1回投票より高く81%を超えました。
(2012年5月7日 France Televisionにアップされているオランド氏の勝利演説)
第1回投票のサプライズ
フランス大統領選第1回投票は、社会党のフランソワ・オランド氏が28.63%の得票率で首位、サルコジ大統領(UMP)は27.18%で2位となり、両者が5月6日の決選投票に進みます。
予想以上に支持を集めたのは国民戦線(FN)のマリーヌ・ルペン氏で得票率17.9%。一方、躍進が予想された左翼のジャンリュック・メランション氏は11.11%、また中道MODEMのフランソワ・バイル氏は9.13%と低めの得票率でした。
今回の大統領選は国民の関心が低いと見られていましたが、投票率は79.47%と予想以上の高さでした。
決選投票のポイントは、オランド氏が反サルコジ票を集結すること、サルコジ氏はFN票を取り込むことだと見られています。
(2012年4月23日 フランスメディア各社、得票率は内務省の最終集計を伝えたFrance 2)
第1回投票結果
第1回投票の結果は、予想通り社会党のオランド候補がトップ、1.5ポイント差で現職サルコジ氏が追う。
選挙終盤は極左のメランション候補が注目を集めていたが予想された躍進にはならず、支持を集めたのは 極右のマリーヌ・ルペン氏。父親のジャンマリ・ルペン氏が決選投票に進んだ2002年よりも高い得票率を得、 国民戦線の党首としての地位を確実にした。反サルコジを全面に打ち出して選挙戦を展開してきた彼女が 決選投票に向けてどのような指示を出すのかに注目が集まる。サルコジ大統領が再選されるかどうかは マリーヌ・ルペン氏に投じた有権者の票の行方にかかっている。
投票前、今回の大統領選に対するフランス人の関心は低いと言われていた。 しかし、投票日の朝、テレビニュースは投票所に出来た長蛇の列を伝えていた。 早朝テニスの仲間たちは、「テニスの前に投票をする予定だったが待ち時間が長くて 午後に出直す」と苦笑。数週間前、彼らは投票しないと話していた。
フランス人にとって、国のリーダーを直接選出できる大統領選挙は愛着の強いシステムのようだ。 投票率は80%に迫り、前回よりはやや低いものの 事前の世論調査の予想とは異なり、多くのフランス人が投票所に出向いた。
決選投票は2週間後。来週は、オランド・サルコジ両候補のテレビ討論も予定されている。 サルコジ陣営は、3回のテレビ討論を提案しているが、オランド陣営は従来通り1回で十分だと主張している。 両候補の直接対決を見て、国のかじ取りを決める有権者も多いと聞く。
優勢が伝えられるオランド候補は、反サルコジを全面に打ち出して票をとりまとめる戦略を続ける。
テレビ討論で、有権者の信頼を得ることができるかが決選投票への一つの鍵になるようだ。
(2012年4月23日記)
Presidentielle 高い棄権率の可能性
世論調査会社Ifopの調査結果を掲載したJDDによりますと、32%の有権者は第1回投票に行かないと答えており、
2002年の棄権率28.4%を上回り過去最高水準に達する可能性が出てきました。有権者の関心が高い購買力や失業対策などが重視されていないなど、
選挙キャンペーンに対する不満が高まっていると見られています。
(2012年4月2日 Le Parisien、JDD)
また、左派勢力連合「左派戦線」のメランション候補が急浮上しています。 高棄権率と極左の支持率上昇は、社会党にとって不利になると見られており、オランド候補は危機感を強めています。BFM TVのリポート。
Presidentielle 大統領選ー10 人の候補者確定
憲法評議会は3月19日、大統領選挙の候補者リストを発表しました。立候補が確定したのは
Mme Eva JOLY (エヴァ・ジョリ)
Mme Marine LE PEN (マリーヌ・ルペン)
M. Nicolas SARKOZY (ニコラ・サルコジ)
M. Jean-Luc MÉLENCHON (ジャン=リュック・メランション)
M. Philippe POUTOU (フィリップ・プトー)
Mme Nathalie ARTHAUD (ナタリー・アルトー)
M. Jacques CHEMINADE (ジャック・シュミナド)
M. François BAYROU (フランソワ・バイル)
M. Nicolas DUPONT-AIGNAN (ニコラ・デュポン=エニャン)
M. François HOLLANDE(フランソワ・オランド)
(憲法評議会サイトの掲載順、日本語の敬称略)
(2012年3月19日 Conseil constitutionnel)
争点ー移民対策
サルコジ大統領は11日、パリ郊外での演説で欧州場内の人とモノの自由な移動を定めたシュンゲン協定の見直しが進展しない場合は協定の加盟を中断すると演説し、移民に対する厳しい姿勢を前面に打ち出しています。
この演説後、毎日支持率を調査しているIfop-Fiducial(Paris Match誌に掲載)によりますと、第1回投票でのサルコジ大統領とオランド候補の支持率の差が0.5ポイントまで縮まりました(オランド候補28.5%、サルコジ大統領28%)。
決選投票の支持率はオランド候補が54%、サルコジ大統領が45%と演説前から変化は見られませんでした。
(2012年3月12日 Paris Match)
このほかサルコジ大統領は6日のテレビ討論で、新たな移民の受け入れを現在の年間18万人から半減すると表明しています。
大統領のパートナーの仕事と公務
女性誌ELLEの調査によりますと、「大統領のパートナーは自分の仕事を続けるか、公務にだけ務めるべきか」という質問に対し、67%のフランス人が「仕事の継続」を選んでいます。
オランド候補のパートナーはジャーナリストですが、「オランド候補が大統領になった場合、ジャーナリストの仕事を続けて欲しいか」という質問に70%が好意的に答え、
サルコジ大統領再選の場合は72%がカーラ夫人にアーティストのキャリアを続けて欲しいと答えています。一方、大統領を選ぶ場合にパートナーの人格を考慮するかどうかについて76%が重視しないと回答しました。
(2012年3月9日 ELLE)
大統領選への関心度
世論調査(Ipsos-Logica Bisiness Consulting)によりますと、 フランス人の3分の2は大統領選に関心がないと答えています。一方、78%は第1回投票には出向くと答えており、投票棄権者の増加にはつながらないと予測されています。
この調査では、第1回投票でオランド候補に投票すると答えた人が29.5%、サルコジ大統領が25%と両者の差は開いたままになっています。
(2012年3月6日 Le Monde)
大統領選の選対本部
サルコジ大統領が2月15日に正式に出馬宣言し、パリ15区に選挙対策本部(QG)を設けました。住宅地に本部を構えた理由について大統領は、「対話をしたい中流階級が住む地区。大統領府と自宅の中間に位置し、毎朝立ち寄るため」と説明しました。
一方、社会党のオランド候補は1ヵ月前にパリ7区のユネスコ前に本部を設けて活動を始めています。
(2012年2月18日、サルコジ大統領の選対サイト、オランド候補の選対サイト)
サルコジ大統領の人気低迷・世論調査
世論調査CSAによりますと、サルコジ大統領と社会党の公認候補に選ばれたオランド氏が大統領選の決選投票に進んだ場合、62%はオランド氏に投票すると答えました。
この調査は、社会党の予備選決選投票の翌日に行われました。
(2011年10月19日 Le Monde/CSA)
社会党の大統領予備選
社会党は、来年のフランス大統領選の公認候補として、フランソワ・オランド前第1書記を選びました。予備選の決選投票は、オランド氏とオブリー氏の間で争われ、オランド氏は56.6%の支持を得ました。
(2011年10月17日)
来年のフランス大統領選挙に向けて、社会党の大統領候補を決める予備選第1回投票が行われ、オランド前第一書記が39%の得票率で首位に立ちました。
続いて、オブリ第一書記が31%を得票し、両者が決勝投票に進みます。前回、社会党から大統領選に出馬したロワイヤル氏は、7%の得票率に終わりました。
(2011年10月10日 得票結果は10日9 :30現在)
DSKとサルコジ大統領
来年のフランス大統領選で、野党の有力候補とみられていたドミニク・ストロスカーン氏が逮捕され、保釈金が受け入れられず拘置されたことで、フランスメディアは大きなショックが広がっていると伝えています。
一方、サルコジ大統領夫人のカーラさんの妊娠を、大統領の父親がドイツ紙に明らかにしたことに関して、フランス2の昼ニュースは、大統領の支持率低下の一因は私生活を過度に公開したためと
考えられており、再選を目指すサルコジ大統領は、自身の私生活を公開するのを控えていると伝えました。
(2011年5月17日)
ニコラ・ユロ氏の立候補
フランス人で人気の高いエコロジスト、ニコラ・ユロ氏が、2012年のフランス大統領選に出馬することを表明しました。ユロ氏は、フランスのテレビ局TF1で、地球環境をテーマにした番組Ushuaïaのジャーナリストとして知られています。
週刊誌ヌーベル・オブセルバトワールの独占インタビューによると、ユロ氏はこの番組を降板し、自身の名前を冠した財団の代表も辞任して、大統領府への道を進みます。
出馬表明と同時にアップされた新しいウェブサイトに出馬宣言が掲載されています。「écologique et sociale」を繰り返し強調し、現政権に代わる新しい社会の実現を訴えています。
この宣言では、日本の原発事故や代替エネルギーなどは触れられていません。
(2011年4月13日 ヌーベル・オブセルバトワール誌の電子版 exclusif-hulot-la-transformation-ecologique-ne-se-fera-pas-avec-la-majorite-presidentielle)