フランスの情報・資料集「e-dico フランス」
リサーチをしながら拾い集めた情報を、短くまとめた電子フランス辞書(dico)です。「イーディコ」と読みます。カッコ内に出典を明記し、そのあとに個人的なコメントを記入しました。
Sondage 世論調査 / Etude 調査
Sondage 男女の給与差
国立統計経済研究所(Insee)によりますと、2009年の女性の給与は、民間部門で男性よりも20%低く、公共部門では13%の差があり、前年と比べて変化はありませんでした。一方、管理職を始め多くの職種で25歳以下の男女の給与差は小さくなっています。
国際労働機関の定義に基づく15歳から64歳の従業者数(収入を伴う仕事を1時間以上した人の数)を比較すると、労働人口を70%とした場合、男性75%に対し、女性は66.1%。男女差は1975年には31ポイントでしたが、2009年には9ポイントに縮まりました。
(2012年2月22日 Insee)
フランス人の労働時間
COE‐Rexecodeが行った調査によりますと、フランスのフルタイム・サラリーマンの平均年間労働時間は1679時間で、 欧州ではフィンランドに次いで短く、ドイツに比べて6週間分少なくなっています。 自営業や自由業など給与所得者でない労働者の場合は仏独ともほぼ同じで、フランスが2453時間、ドイツが2459時間です。
France 2の13時ニュースが伝えた情報によりますと、フランスはドイツよりも生産性が高く、1時間当たり42.6ユーロとドイツよりも5ユーロ高くなっています。
労働時間は短縮されたものの失業率は依然として高いため、2002年に導入された週35時間労働制度が雇用創出につながっていないとの見方もでています。
(2012年1月12日 COE‐Rexecode、France 2 Journal de 13h、ほか)
国産品を好むフランス人
世論調査Opinion Wayによりますと、91%のフランス人は、選択肢があればフランス製品を優先すると答えています。この結果を伝えた経済紙ラ・トリビューンは、トヨタも「フランス製の新車ヤリス」と褒めて、フランス人の説得手段にしていると伝えています。
国産品を支持する理由としては、経済危機に直面し、フランス経済を支えようとする意識が高まっていると見られています。
(2011年10月4日 La Tribune)
ランチ早食い傾向
フランス人が昼食をとる時間は、20年前の1991年は平均1時間半だったのに対し、現在は22分と大幅に短くなっています。
自宅に戻って昼食をとると答えたのは全体の29%、食堂が19%、サンドウィッチなどを作ってオフィスで食べると答えた人は2年前よりも6ポイント増えて28%。
栄養のバランスがとれるうえ、経済的なのでランチ持参者が増えているそうです。Malakoff Médéricの調査結果をフランス3が伝えました。
(2011年9月27日 フランス3の昼ニュース)
フランス人とユーロ
世論調査によりますと、フランス人の67%は、単一通貨ユーロを使うことを望んでおり、フランに戻したいと考える人は30%でした。これは、EUの創設を記念した5月9日の「ヨーロッパ・デー」にちなんで行われた調査です。一方、ユーロは物価高を引き起こしたと考えている人は82%に上っています。
(2011年5月9日 TNS-Sofres)
原発とフランス人
世論調査会社Ifopによりますと、フランス人の83%が、今後20年から30年後に、エネルギー源が風力、太陽光、バイオマスなどに置き換わり、原発の比重が大幅に減ることを望んでいます。
また、73%はそれが可能であると考えています。調査を依頼したFrance-soirは、原発が来年の大統領選挙の主要テーマになり、エネルギー問題が政治状況を一変すると分析しています。
(2011年4月5日 France-soir Centrales nucléaires : La grande peur des Français)
サルコジ大統領の支持率過去最低
世論調査のTNS Sofresによりますと、サルコジ大統領の支持率が、政権発足以来過去最低の22%になりました。75%のフランス人は、大統領を信頼できないと考えています。
(2011年3月3日 Figaro Magazine掲載用のTNS Sofresの調査より)
この調査は、反政府デモが起きたチュニジアで休暇を過ごしていたことなどを批判されたフランスの外相の辞任(2月27日)前後に行われました。サルコジ大統領は内閣改造を行ったものの、支持率低下に歯止めがかかりませんでした。
フランス人の価値観
国際女性の日に、Ipsosが行った調査によると、フランス人が重視しているのは、男女共に la famille(家族)、続いてl’honnêteté(正直であること)、3番目は、女性がla fidélité (誠実さ)、男性は le respect(敬意)と答えました。
(2011年3月8日 Ipsos pour aufeminin.com)
フランス人に人気の政治家
週刊誌パリマッチが掲載した、Ifopの世論調査によると、政治家としてフランス人に最も人気があるのは、国際通貨基金専務理事のDSK(ドミニク・ストロス・カーン)で、79%が好感を持っており、 サルコジ大統領は37%となっています。
DSK夫人(アンヌ・サンクレール)とサルコジ大統領の夫人(カーラ・ブルーニ=サルコジ)では、回答者の65%がDSK夫人、31%が大統領夫人に好感を示しました。
(2011年2月18日 週刊誌パリマッチweb版に2月14日に掲載された記事より)
2012年の大統領選挙に向けて、正式な立候補表明の前に「夫人の戦い」をテーマにしている記事も見かけるようになりました。
フランス人と電気自動車
2010年で111回を数えるパリ・モーターショー。世論調査会社LH2によると、69%のフランス人は、「同じ値段であれば電気自動車を買う」と考えています。フランス人の7割近くが、電気自動車に乗り換えようとしています。
(2010年10月1日 Metroより)
「同じ値段であれば」という見解がフランス人らしいですね。「多少高くても電気自動車にします」というのであれば、環境保護に対する意識が高まったと読み取れますが、このケースはどうなのでしょう。